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渡辺 正; 伊藤 豪一*; 中村 仁也*; 河野 浩二*; 大橋 弘忠*
Proceedings of 3rd Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-3), p.146 - 151, 2002/10
天然バリア中の物質輸送現象の予測のための格子BGK法によるシミュレーションモデルの開発と流体拡散現象の解析について発表する。流れの無い状態における溶質の濃度分布の時間変化の計算では、拡散係数が理論値とよく一致することが確認された。また、円管内流れにおける濃度分布計算では、実効拡散係数も理論値とよく一致することが示された。さらに円筒形の障害物を置いた矩形流路内流れにおける濃度分布計算では、濃度分布がトレーサーを用いた同様の実験とよく一致することがわかった。空隙率0.2の多孔質中の流れにおける拡散計算では、狭い流路において流速及び実効拡散係数が高くなることが明らかとなった。
鈴木 覚; 佐藤 治夫; 石寺 孝充; 藤井 直樹*; 河村 雄行*
JNC TN8400 2001-031, 44 Pages, 2002/05
圧縮ベントナイト中における重水の実効拡散係数の活性化エネルギーを取得するために、温度298-333Kの条件下で透過拡散試験を行った。クニピアFベントナイトを圧縮成型(乾燥密度0.9および1.35Mg/m3)すると、スメクタイト粒子が圧縮方向に垂直に選択的配向性を示す。そこで、配向方向に平行な方向と垂直な方向のそれぞれの拡散方向について拡散試験を行った。重水の実効拡散係数は異方的であり、その乾燥密度に対する変化はトリチウム水の結果と調和的であった。また、実効拡散係数の活性化エネルギーは、19-25kJ/mol程度であり、バルク水中の重水の拡散の活性化エネルギー(18kJ/mol)よりもやや大きな値であった。スメクタイト-水混合物の分子動力学シミュレーションにより、水分子の活性化エネルギーの間隙水中における空間分布を計算したところ、スメクタイト表面近傍(2nm以内)の水の活性化エネルギー(18-23kJ/mol)は、沖合のそれ(16kJ/mol)に比べ大きかった。拡散経路の乾燥密度に対する変化を考慮すると、シミュレーションの結果は、乾燥密度とともに活性化エネルギーが増加することを示しており、拡散試験の結果をよく再現していた。
鈴木 覚; 佐藤 治夫
JNC TN8410 2001-028, 36 Pages, 2002/03
高レベル放射性廃棄物の地層処分における多重バリアシステムの性能評価を目的として、ベントナイトの透過拡散試験により様々な核種の実効拡散係数が取得されている。最近、従来から機構内で行われている方法(非循環型透過拡散試験システム)で、陽イオン(セシウムとストロンチウム)の透過拡散試験を行ったところ、既存の研究結果と全く異なる結果が得られることがわかった。この原因として、透過拡散試験システムの違いが考えられるため、新たに循環型透過拡散試験システムを製作し、拡散試験結果と試験方法の関係について検討した。従来の非循環型と循環型透過拡散試験システムの両者でベントナイトの拡散試験を行ったところ、ストロンチウムの実効拡散係数と塩濃度の関係および拡散係数の絶対値が、試験システムにより全く異なることが明らかになった。現状では、境界条件をより精密に制御できるという点から、循環型透過拡散試験システムの方が正しい結果を与えていると考えられる。また、循環型透過拡散試験システムにおいては、拡散セルと貯留容器が分離しているという利点を生かして、境界条件の制御方法の改良と、温度制御下での拡散係数の取得方法を提案した。
間中 光雄
JNC TN8400 2000-012, 33 Pages, 2000/04
処分場周辺の酸化還元状態は人工バリアシステムの性能に影響をあたえると考えられる。とりわけ、圧縮ベントナイトの空隙に存在する酸素は処分場周辺の酸化還元状態に強く作用するだろう。酸素の影響を評価するために、圧縮ベントナイト中の酸素の輸送パラメータおよび酸素の消費プロセスを知らなければならない。そこで、つぎの研究が実施された。圧縮ベントナイト中の溶存酸素(DO)の拡散を理解し、かつ、溶存酸素の影響を見積もるために、電気化学的手法を用いて圧縮Na型ベントナイト中を拡散する溶存酸素の実効酸素の実効拡散係数(De)を求めた。その結果、ベントナイトの乾燥密度と溶存酸素の実効拡散係数はつぎのような関係にあることが分かった。De=1.53+-0.1310-9exp(-2.15+-0.2410-3p)Deは溶存酸素の実効拡散係数(m2s-1)、pはベントナイトの乾燥密度(kgm-3)である。ベントナイトの空隙に存在する酸素は、ベントナイトに含まれる不純物の黄鉄鉱の酸化反応によって消費されると期待されている。この考えを確かめるために、圧縮Na型ベントナイト中の黄鉄鉱の酸化速度が本研究で得た溶存酸素の実効拡散係数を用いて黄鉄鉱-ベントナイト系の実験データから見積もられた。乾燥密度0.8および0.9、1.0、1.1、1.210 3kgm-3のベントナイト中の黄鉄鉱の酸化速度定数は、それぞれ1.38+-0.3210-8、1.10+-0.2410-8、1.16+-0.3510-8、9.36+-2.2310-9、7.48+-1.9210-9ms-1であった。圧縮ベントナイト中の黄鉄鉱の酸化速度定数(k')は圧縮ベントナイトの乾燥密度(p)とつぎのような関係があることが示された。K1=3.94+-1.0610-8exp(-1.33+-0.2810-3p)しかるに、炭酸溶液(初期pH=9.24)中のそれは1.46+-0.0910-9ms-1であった。DOと反応した黄鉄鉱の表面には、溶液のpHに依存しながら酸化層が形成する。形成した酸化層は黄鉄鉱内部への酸素の拡散を阻止することが考えられる。酸化反応によって形成した生成物を知ることは重要となる。そこで、レーザーラマン分光法を用いて実験前後の黄鉄鉱表面を分析した。その結果、黄鉄鉱表面に形成した酸化物は
三原 守弘; 伊藤 勝; 上田 真三*; 加藤 博康*
JNC TN8430 99-011, 27 Pages, 1999/11
放射性廃棄物の地層処分にナトリウム型ベントナイトを使用することが検討されているが、長期的にはナトリウム型ベントナイトはカルシウム型化することが考えられる。ナトリウム型ベントナイトがカルシウム型化すれば処分システムの性能を評価するために必要となる核種の移行パラメータが変化することが考えられる。本研究では、ナトリウム型ベントナイトをカルシウム型化させ、H-3,Cs-137,I-125及びC-14の実効拡散係数を乾燥密度をパラメータとして取得し、既存のナトリウム型ベントナイトの値と比較した。さらに、溶液組成の核種の実効拡散係数に及ぼす影響について調べるためにセメント系材料の影響を受けた海水系溶液を用いて実効拡散係数を取得した。核種の実効拡散係数の大きさはセシウムトリチウムヨウ素炭素の順となった。これら核種の実効拡散係数はナトリウム型ベントナイトの値とほぼ同程度の値であると推定された。溶液組成の影響については、トリチウムでは乾燥密度1.8g/cm3において、蒸留水系溶液とほぼ同じ値であったが、乾燥密度が小さくなると、蒸留水系溶液より小さな値となった。セシウムの実効拡散係数は、トリチウムと同様に乾燥密度1.8g/cm3において、海水系溶液の影響は見られなかったが、陰イオンとして存在する核種は、ベントナイトのイオン排除効果の低減による実効拡散係数の増加が見られた。
佐藤 治夫
JNC TN8400 99-065, 379 Pages, 1999/10
第2次取りまとめにおいて、岩石マトリックス中の実効拡散係数設定のための拡散係数のデータベース(以下DBと略称)を整備した。本DBでは、実効拡散係数(De)、見掛けの拡散係数(Da)、自由水中の拡散係数(Do)の3種類の拡散係数を取り扱った。また、19801998年に公表された文献を対象として以下の点に留意して整備した。(1)第2次取りまとめは、我が国の地質環境を対象としていることから、国内の岩石を対象として整備する。(2)地層処分の性能評価では22元素を重要元素としているが、汎用性を考慮して全ての元素または水溶性トレーサを対象とする。(3)対象岩石の内、堆積岩に含まれる石灰岩については、天然資源となり得ることから、DB整備の対象から除くものとする。物質移行および地質学的観点から、岩種を結晶質岩(酸性)、結晶質岩(塩基性)、堆積岩(砂質岩類)、堆積岩(泥質・凝灰質岩類)の4種類に分類した。また、結晶質岩の内、中性付近の岩石については塩基性岩とした。DBは、各岩種単位で構成される。各岩種毎のDBはさらに各元素単位で整理し、各元素毎に化学種、岩石名、拡散係数(De,Da,Do)、取得条件(方法、間隙水、pH,Eh,温度、雰囲気など)、文献など24項目の情報を入力した。調査の結果、結晶質岩(酸性)に対するDeは、全部で18元素及びトレーサ(炭化水素)、207件のデータが報告されており、その全てが花崗岩、花崗閃緑岩、黒雲母花崗岩などの花崗岩類であった。結晶質岩(塩基性)に対しては、玄武岩、安山岩、片岩について、6元素、32件のDeデータが報告されていた。堆積岩(泥質・凝灰質岩類)に対しては、泥岩、泥質片岩、凝灰岩について、8元素、54件のDeデータが、また、堆積岩(砂質岩類)に対しては、珪質堆積岩について、1元素、11件のDeデータが報告されていた。これからも分かるように、データは花崗岩類に偏る傾向が見られた。一方、砂質岩類に対するデータが少ないことも分かった。各岩種ともDeは概ね間隙率と相関性が見られるものの、Daについては余り相関性が見られなかった。他に、形状因子や幾何学因子と間隙率との関係、Deとイオン電荷、Do、元素との関係など、様々なパラメータ間の関係についても議論した。
佐藤 治夫
JNC TN8400 99-062, 16 Pages, 1999/10
圧縮ベントナイト中でのイオン電荷の影響を定量的に評価するため、Ni, Am, Sm and SeOの実効拡散係数(De)を拡散化学種の電荷をパラメータとして取得した。Ni,Smに対しては、乾燥密度1.8 Mgm,pH56の模擬間隙水条件にて透過拡散法により測定した。SeOに対しては、乾燥密度l.8 Mgm,pH11の模擬間隙水条件にて測定した。Amに対しては、陽イオン排除の効果を確認する目的で、乾燥密度0.8,1.4,1.8 Mgm,pH2の間隙水条件で測定した。測定では、Na型ベントナイト(クニゲルV1)を用いた。Amの測定においては、低pH領域で行うため、予め層間イオンのNaをHと置換したH型クニゲルV1を用いた。得られたDeは、SmNiAm SeOの順で小さくなった。得られたDeをこれまでに報告されているデータと比較した結果、Deは、CsSmHTONi陰イオン(I, Cl, CO, SeO TcO, NpOCO, UO(CO))の順で小さくなり、陽イオンHTO陰イオンの傾向を示した。AmのDeのみは陰イオンと同程度であった。NiのDeがHTOより小さかった原因は、Niの自由水中の拡散係数(Do)がHTOのそれの約1/3と遅いことによると考えられる。また、AmのDeが陰イオンと同程度であった原因は、AmのDoもHTOの約1/3であったこと、及び陽イオン排除によるベントナイト表面からの静電的反発によると考えられる。そこで、各イオンのDoで規格化して求めた形状因子(FF)で比較した結果、SmCsNiHTOAm陰イオンの順で小さくなり、Cs,Ni,Smに対しては表面拡散、Amに対しては陽イオン排除、SeOを含む陰イオンに対しては陰イオン排除の可能性が示された。FFの計算結果から、乾燥密度1.8 Mgmに対する表面拡散の程度は、HTOを基準としてSmに対しては5倍程度、Csに対しては3倍程度、Niに対しては1.3倍程度であった。また、同条件における陰イオン排除の程度は、TcO4で1/7程度、NpOCOで1/6程度、SeOで1/5程度と見積もられた。
田中 皓*
JNC TJ1400 99-042, 17 Pages, 1999/02
緩街材中の空隙構造に関しては,「均一空隙モデル」及び「有効空隙モデル」の2つのモデルが提案されている。緩衝材中の枝種の移行挙動を電気二重層理論に基づき検討するに当たっては,これらのモデルのいずれが適切なものであるのかを決定することが重要である。本研究では,クニピアFを対象として,表面電位の推定、庄密体の電顕観察を行い,その結果を基に計算された「均一空隙モデル」及び「有効空隙モデル」それぞれの実効拡散係数を実測値と比較して,これらのモデルの妥当性を検討した。また,クニゲルV一1を用いてCs及びNpの実効拡散係致を測定した。結果は次の通りである。(1)表面電位の推定 電位の測定を行い,表面電位の推定を行った。得られた値は,‐56.5mVである。(2)圧密体の電顕観察SEM観察及びSrCl/SUB2溶液を含浸させた圧密体中のSr分布のEPMA観察を行った。いずれの観察においても,「有効空隙モデル」を支持する結果は得られなかった。(3)「均一空隙モデル」及び「有効空隙モデル」の検討「均一空隙モデル」及び「有効空隙モデル」いずれからの実効拡散係数推定値も定量的には実測値との一致は得られなかった。しかしながら,充填密度依存性や拡散種の電荷依存性は定性的には「均一空隙モデル」での予測と一致した。それゆえ,空隙モデルとしては「均一空隙モデル」が適切ど考えられる。(4)Cs及びNpの実効拡散係数測定以下の植が得られた。Cs:3.910/SUP-10 m/SUP2/s(充填密度1.4g/cm/SUP3) 2.510/SUP-10 m/SUP2/s(充填密度1.8g/cm/SUP3) 3.210/SUP-11 m/SUP3/s(充填密度2.0g/cm/SUP3) Np:1.210/SUP-10 m/SUP2/s(充墳密度0.8g/cm/SUP3) 2.510/SUP-11 m/SUP2/s(充墳密度1.4g/cm/SUP3) 2.510/SUP-12 m/SUP2/s(充填密度1.8g/cm/SUP3)
田中 皓*
JNC TJ1400 99-041, 93 Pages, 1999/02
緩衝材中の空隙構造に関しては,「均一空隙モデル」及び「有効空隙モデル」の2つのモデルが提案されている。緩衝材中の核種の移行挙動を電気二重層理論に甚づき検討するに当たっては,これらのモデルのいずれが適切なものであるのかを決定することが重要である。本研究では,クニピアFを対象として,表面電位の推定,圧密体の電顕観察を行い,その結果を基に計算された「均一空隙モデル」及び「有効空隙モデル」それぞれの実効拡散係数を実測値と比較して,これらのモデルの妥当性を検討した。また,クニゲルV一1を用いてCs及びNpの実効拡散係致を測定した。結果は次の通りである。(1)表面電位の推定 電位の測定を行い,表面電位の推定を行った。得られた値は,‐56.5mVである。(2)圧密体の電顕観察SEM観察及びSrCl/SUB2溶液を含浸させた圧密体中のSr分布のEPMA観察を行った。いずれの観察においても,「有効空隙モデル」を支持する結果は得られなかった。(3)「均一空隙モデル」及び「有効空隙モデル」の検討「均一空隙モデル」及び「有効空隙モデル」いずれからの実効拡散係数推定値も定量的には実測値との一致は得られなかった。しかしながら,充填密度依存性や拡散種の電荷依存性は定性的には「均一空隙モデル」での予測と一致した。それゆえ,空隙モデルとしては「均一空隙モデル」が適切と考えられる。(4)Cs及びNpの実効拡散係数測定以下の植が得られた。Cs:3.910/SUP-10 m/SUP2/s(充填密度1.4g/cm/SUP3) 2.510/SUP-10 m/SUP2/s(充填密度1.8g/cm/SUP3) 3.210/SUP-11 m/SUP3/s(充填密度2.0g/cm/SUP3) Np:1.210/SUP-10 m/SUP2/s(充墳密度0.8g/cm/SUP3) 2.510/SUP-11 m/SUP2/s(充墳密度1.4g/cm/SUP3) 2.510/SUP-12 m/SUP2/s(充填密度1.8g/cm/SUP3)
山口 徹治; 中山 真一
Journal of Contaminant Hydrology, 35, p.55 - 65, 1998/00
被引用回数:29 パーセンタイル:63(Environmental Sciences)アクチニド元素は地下水中で炭酸錯体として溶存するという説が有力であり、放射性廃棄物の地層処分の安全評価計算への入力データとして、炭酸錯体の岩石内拡散係数が必要とされている。そこで、稲田花崗岩中におけるU,Pu,Am炭酸錯体の拡散係数を透過法で調べた。実験は大気雰囲気中、25Cにおいて、0.1M NaHCO/0.01M NaNO水溶液を媒体として、直径40mm、厚さ5mmの花崗岩ディスクを透過拡散させた。この条件下ではU,Pu,AmはそれぞれUO(CO),Pu(OH)(CO),及びAm(CO)として溶存すると考えられる。ウランとプルトニウムの実効拡散係数はそれぞれ、(1.420.24)10及び(5.12.0)10m/sと求められた。アメリシウムの透過は検出されず、Amの見かけの拡散係数の上限値は1.310m/sと見積もられた。UO(CO)の実効拡散係数は過去に取得したUOの実効拡散係数に比べて4倍大きい値であった。
福田 健二; 尾崎 裕介; 村上 裕晃; 板井 佳織*; 石橋 正祐紀; 笹尾 英嗣
no journal, ,
結晶質岩中のマトリクス拡散は、割れ目中を流動している溶存物質の移動の遅延効果として働く。そのため、マトリクス拡散現象の速さ(実効拡散係数: De)の把握は、岩盤中の物質移動を評価する上で重要である。本研究では、結晶質岩を対象にDe, 空隙率, 比抵抗を測定し、Deを簡易に測定する手法について検討した。比抵抗から算出したフォーメーションファクターと透過拡散試験から算出したDeの間にはばらつきはあるが正の相関が見受けられ、細孔拡散モデルで説明できる可能性がある。したがって、結晶質岩の比抵抗測定から実効拡散係数が推定できる可能性がある。